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電池

最初は充電池の劣化度を知るために電池の内部抵抗を測るだけのつもりでしたが、電池の放電特性も知りたくなり調べてみました。


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まずは単四のニッケル水素充電池です。 単四電池1本に5.6Ωの抵抗器を接続し、経過時間による電圧の変化をグラフにしました。

負荷の5.6Ω中途半端な値なのは手持ちの物を使ったためです。 メーカーの測定では10Ωを使うみたいなので、WEBなどで見かけるグラフとは時間軸が違います。 計測値はかなり誤差が含まれていると思います。 特に内部抵抗は測定のたびに1割くらいはふらついていました。

ニッケル水素電池は1.2Vと表示されていますが、実際には充電後の開放電圧1.4Vと結構高いです。 負荷をかけて少し使用していると1.2V程度に落ち着きます。

グラフの「緑」はeneloop購入直後のを無充電で使ってみました。eneloopは公称750mAhですがこちらの測定では674mAhとなりました。 「黄」がその後一回充電して再度計測したものです。 今度は771mAhと公称値より大きい値が出ています。 おそらく出荷時は少し少なめに充電して電池の劣化を防いでいるのでしょう。 これをみると安いamazon製でも良さそうですが、繰り返し使用可能回数がどうかはこの測定ではわかりません。


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次に単三のニッケル水素充電池の場合です。 単三の場合は手持ちの電池の容量に3つのタイプが有りました。 大体公称値に近い数値の容量が実測できています。

内部抵抗は単4の新品が110mΩ位、単三の新品が90mΩくらいでした。 使い古しだと単四、単三で180mΩ位のものが有りましたが、このくらいならまだ問題なさそうです。

eneloopの2500mAhはだいぶ電圧が高いですね。 これは同じ負荷抵抗の場合、電流を多く消費してしまうことになり逆に容量としては不利になりそうです。 amazon 2400mAhに対してeneloop 2500mAhは実測容量で12%増し(amazonは使い古し)でしたが、1Vになるまでの時間は8%増しにしかなりませんでした。


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電流が少なく長時間使用するものにはマンガン電池が向いていると言うので、マンガン電池を買ったのですが、これがテレビのリモコンに入れてみても動作しないんですよね。 それで捨てようかと思ってしばらく放っておいたものを測定してみました。

これが、意外な特性を示しました。 最初47Ωで測定しましたが20時間経っても無くならないので、再度9Ωで測定し直しました。 意外なのは、最初しばらくの間電圧が上がっていくことです。 未使用で放っておくと内部抵抗が増えてしまい、少し使うと復活するのではないかと思います。 開始時の無負荷電圧は1.54Vあるのですが、47Ωの負荷をかけると電圧は1.02Vにまで落ちてしまい、その後約2時間で1.27Vまでに復活します。 内部抵抗は開始時に25Ωも有ったものが20時間後には1.9Ωまで減っています。 負荷9Ωで0.5Vまで測った時の積算電力は718mAhも有りました。

マンガン電池はどうやら使わないでいると眠ってしまう様です。 そこで少し放電したものをテレビのリモコンに入れてみたら、使えるじゃないですか。 何本かまとめて買ったので、捨てなくてよかった。 でも、リモコンの向きをしっかりセンサーに向けないと反応しません。 やはりマンガン電池はリモコンには不向きなのかな。 そうなると使用できる場所は殆どありません。


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ついでににカメラ用のリチウム充電池を測定してみました。 赤、緑、青のグラフはへたって使えなくなってしまったもの。 その他は新しく買ったものです。 なんか、へたるにしても程があるって感じですよ。 LUMIXは純正がもう製造中止の様です。 ROWAのものも純正がなくなったせいか少し値上げをした様ですね。 LX2は良いカメラでまだたまに使うのに、バッテリー製造中止って、困ってしまいますね。 バッテリーの仕様を統一してくれればそんなことにはならないのに、なんで統一してくれないかなあ。 それに純正品は高い! NIKONみたいに安くしてくれれば純正品を買うんだけど。


この他にもアルカリ電池やリチウム乾電池なども測定してみたかったのですが、一次電池(充電できない電池)は一回使えばそれでおしまいなので、資源を無駄にはできませんね。

結局内部抵抗がどのくらいになれば捨てるのかという判断は出来ませんでした。 リチウム充電池の場合、内部抵抗が2倍にもなっていないのにカメラでは電源も入りません。 電流の少ない用途ではそれなりに使えるのですが、形状が特殊なため電池ホルダーがないんですよね。

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