peltier [いろいろ]
昔、学校で実験に使ったペルチェ素子なんていうのがamazonなどで安く売っていたりします。 少し遊んでみようかと購入してみました。
モノはこんな感じです。 使用後なので汚れてしまっています。 どんな物かと言うと、直流電流を流すと片面が温かく、反対側が冷たくなると言う物です。 最近は首周りに当てるクーラーなどにも応用されている様です。
かなりの大電流を流すため、適切に放熱してやらないとすぐに壊れてしまいます。 上の写真は壊してしまったものを剥がしてみたもの。 この様に半導体と導体を交互に直列にくっつけてあります。 この壊したもので12Vで6アンペアくらいの電流が流れます。 普段こんな大電流を扱わないので、他の部品も数個壊してしまいました。
とりあえずこんな感じで両側をヒートシンクで挟み、さらにファンで冷却してやれば良いかなと。 しかし甘かった様です、 Amazonで入手した安いヒートシンクは熱抵抗が結構大きい様であまり熱を吸い上げてくれません。 ファンもヒートシンクに直に付けしても、真ん中あたりに穴が無いため気流が妨げられます。 少し下駄を履かせてみましたがあまり効果はありませんでした。
蟹が入っていた発泡スチロールのボックスに取り付けて温度を測ってみました。 (時間軸の単位を忘れてしまいました、多分1目盛2〜3分でしょう) 赤い線がペルチェ素子の高温側のヒートシンクの中央に付けた温度センサーの値で、52度くらいになっています。 低温側(青線)は15度くらいまでにしかなりません。
う〜ん、これではダメですね。 原因は何でしょう? 断熱が悪いのかも。 Amazonの口コミによるとあまり電流の流れない不良品が有るとか。 電流は5Aくらい流れている様だし、ACアダプターが5Aなのでそれ以上流せないし。 とりあえず秋月電子で8Aまで流せるものを購入してみましたが、状況はあまり変わりません、と言うか、電流が流れすぎでACアダプターがシャットダウンしてしまう。
ああだこうだとやって制御用の回路が完成してきました。 下の基板を上に乗せて2層構造に。 部品を壊してしまったので応急処置が入って回路がごちゃごちゃしています。
さて、新兵器を投入です。 ヒートパイプ付きのCPUクーラーを発熱面に使用してみました。 CPUに接する面は40x40mmのペルチェクーラーには少し小さいのですが、アルミ板を継ぎ足したりして何とか使用できています。 結構安かったので本当に冷えるのか、ヒートパイプとか言ってただの銅の棒ではないのかと不安になりましたが、これがかなりの性能でした。
箱の内側はこんな感じで前と同じ様なものですが、ヒートシンクを触って冷たく感じるものと交換しました。 ヒートシンクはアルミ製ですが、アルミと言ってもいろいろ有る様ですね。
さて今度はどうでしょうか。 時間軸は1目盛(線1本)が2.5分です。 今度は高温側が40度に達しません。 低温側がなんと-2度くらいになっています。 箱の中も余裕で10度以下になっています。 18分くらいで安定したので冷却をやめました。
赤い線が途中から落ちている様に箱の中の設定を10度ではまだ余裕があります。 今の気温で5度近くまでいくと思います。 でもね〜中が空でこれですよ。 零下までいかないし、60Wくらい食っているし。 もう少し断熱に気を使っても大して能率は上がりそうにないし、あまり実用的な用途はなさそうです。
ちょっと遊んでみるつもりが結構大袈裟になってしまいました。 でも制作中に色々と勉強になったし、面白かったので良しとしましょう。
2023-06-04 15:21
コメント(4)
ペルチェ素子、名前は聞いていましたが、
触れてみる機会はありませんでした。
こんな実験に使えるようなものが売られて
いるんですね。
by Mitch (2023-06-05 17:57)
▶Mitch さん
そうなんです、結構あちこちで売られています。
割と取り扱いが面倒な物で、なんでこんなものが売られているのか意味不明です。
霧箱に使えないかと思ったのですが、2段構えくらいにしないと十分に冷えない様ですね。
by まっちゃん (2023-06-06 08:11)
私にはどういうものに使うのかよくわかりませんが
しばらく前にテレビを見ていた時、
ファンが停止しているのでテレビが高温になっているので危険ですと!
どうやらケーブルボックスの中のファンの故障でボックスを全取り換えしたらなおりました(^^;
熱くなるものを冷やすって必要なことですよね。
by 美美 (2023-06-29 23:30)
▶美美 さん
電気製品は結構熱を持ちますよね。
熱を出さずに単に冷えるだけっていうデバイスを開発できれば、ノーベル賞ものですね。
by まっちゃん (2023-07-03 15:37)